2014(平成26)年度の研究会

H26年度海外日本語教育第4回研究会

 

開催概要

・日時:2015年 3月14日(土) 13:30~16:20

・場所:エルアージュ(L-AGE)小石川 2F 集会室

    文京区小石川1-17-1 クイーンズ伊勢丹上

  

 【特別企画】

 「日本語教育経験が紡ぐ わたしのこれまでとこれから」
                  13:30 ~ 16:20 (14:50-15:00 休憩予定)
 発表:長江春子

     1994年 JOCV中国湖北省黄岡師範学院(当時:黄岡師範高等専科学校)派遣、

     1997年より公益財団法人国際文化フォーラム勤務

    常次亨介

     2007年 日系社会青年ボランティア パラグアイ 日系日本語学校派遣、

     現在早稲田大学大学院修士課程在籍・日本語学校講師

                   http://www.tsunetsugu.net/profile

    村井郁生

     2013年 JOCV中国黒竜江省ハルピン市朝鮮学校派遣、現在日本語学校講師

 司会:小林基起

 今回は協力隊帰国以来、国際文化フォーラムで中国中等教育の学生生徒および教師の研修を企画実行などを担当されてきた長江さん。パラグアイなどでのボランティアの経験が、日本の中等教育や職場に生き方としてどう反映するかを調査なさった常次さん。社会経験を積まれてから中国ハルピン市朝鮮族学校へ赴任し、日本の中等教育にその経験を生かしたいとお考えの帰国直後の村井さん。この3人の方のお話を伺います。中等教育および中国、また生き方の問題として三者の共通項と相違点から、日本語教育のもつ日本人教育や人間教育につながる新たな側面を考えたいと企画しました。
 たまたま協力隊や日系ボランティア経験者にお話を伺うことになりましたが、派遣母体や組織にとらわれず、個人で活躍なさっている方々への気配りや協働をいかに作るかも重要な課題になりつつあります。立場を超えた多くの方々のご参加を期待しております。

 

  

★発表者による自己紹介★

長江春子

 大学で日本語教育を専攻し、新卒でJOCVに参加しました。赴任直前に今の職場とであい、赴任期間中に実施された中国事業に関わらせてもらったことがきっかけで、帰国後に就職。教壇に立って教えることも好きですが、研修や交流、情報発信などを通じて海外の日本語教育を広く支援する仕事もおもしろくて、気がついたら18年間も続けています。

 

常次亨介

 私はこれまでパラグアイ、インドネシア、メキシコでの日本語教育に携わり、現在は大学院修士課程に在籍しながら都内の民間日本語学校で非常勤講師をしています。グローバル化に伴い、日本に在留する外国人の増加と多様化が進む一方で、日本語教育や日本語教師の役割や立ち位置はいまだに広く認知されているとはいえない現状に問題意識をもっています。今回の発表では「元日本語教師のライフストーリー」を通して、日本語教育の社会的役割の拡充について議論できればと思います。

 

村井郁生 

 はじめまして。札幌在住の村井郁生と申します。30際半ばに転職して、日本語教師になりました。韓国で留学専門の日本語学校で2年間勤務した後に、青年海外協力隊として、中国黒竜江省の朝鮮族学校で2年間日本語教師として活動しました。去年10月に帰国し、現在は地元札幌の日本語学校で、多国籍の学生を相手に奮闘中。 

H26年度海外日本語教育第3回研究会

 

開催概要

・日時:2014年 12月13日(土) 13:30~16:20

・場所:エルアージュ(L-AGE)小石川 2F 集会室

    文京区小石川1-17-1 クイーンズ伊勢丹上 

 
1部 【入門講座】13:30 ~ 14:50
   「海外日本語教育経験を研究に」④(最終回)

    発表:吉田一彦 高嶋幸太 鶴岡聖未

発表要旨:

 最終回となる第4回は、前回終了時の以下の命題を、検証すべき仮説として立てるまでを演じます。これが研究の出発点となります。

 

「学習者にとって身近な事物である単語や表現を例示に使うことで、海外の初級段階において学習者の理解を促すことができる。」(高嶋命題)

「アフリカ(?例えばスーダン)の日本語学習者にとって、○△□こそが日本語学習の実利である。」(鶴岡命題)※前回、命題自体に変化なし。

 

2部 【実践報告 特別編】  15:00 ~16:20

   「海外の日本語学習者にとっての日本語学習の意味とは?」

    —アイルランドの中等教育を事例として—
    発表:近藤裕美子    

    司会:小林基起

 
発表要旨:
 海外の日本語学習者は様々なきっかけ、理由、目的から日本語を学んでおり、それは日本国内の学習者と異なる点も多いでしょう。本発表では、まずアイルランドの中等教育の事例を中心に、外国語科目の一つとして日本語学習を通して身につけるべき能力やスキルについてお話したいと思います。また、アメリカ、タイ、モロッコ、フランス、アイルランドなどでの日本語教育に関わった経験を踏まえ、「人を育てる」という視点、「生涯学習」という視点からの日本語教育について考察します。
 参加者の皆さんの経験を共有しながら、「海外の日本語教育は何のためか」について検討するきっかけの場を提供できればと思います。
入門講座4.pptx
Microsoft Power Point プレゼンテーション 3.0 MB

※1部の発表はYouTubeの▼こちらのチャンネルからご覧になれます。

H26年度海外日本語教育第2回研究会 

  

開催概要

・日時:2014年 9月13日(土) 14:30~17:20 

            

・場所:エルアージュ(L-AGE)小石川 2F 集会室

    文京区小石川1-17-1 クイーンズ伊勢丹上

  

 

1部 【実践報告】ハンガリー 14:30~15:50
   「ハンガリーの日本語教育を巡って
    ~ハンガリー在住の母語話者教師への半構造化インタビュー~」 
     話し手:若井誠二
     聞き手:村上吉文
      司会:小林基起
    
発表要旨:
ハンガリー在住の若井誠二先生にお話を伺います。
ハンガリーの日本語教育事情から、若井先生が取り組んでいらっしゃる自律的な学びあい、継承語としての日本語教育、そして、学校外で日本語を学んでいる人たちが話題にのぼりそうです。
 ご関心のある方は事前に若井先生のブログをご覧ください。
「MANABIAIをHIROMERUまいにち in HUNGARY」
 
2部 【入門講座】16:00~17:20
        「海外日本語教育経験を研究に」③(全4回の予定)
     発表:吉田一彦 高嶋幸太 鶴岡聖未 
 
発表要旨:
はじめに、論理的に議論するための「言葉の定義」の重要性について考えます。そして、前回最終命題となった以下の2つを基に論を深めていきます。
 
「海外の初級段階の効率の良い教室活動をするためには、母語話者教師は赴任国の学習者にとって身近な事物・身近でない事物を知っているべきである。」
(高嶋命題)
「アフリカ(?例えばスーダン)の日本語学習者にとって、○△□こそが日本語学習の実利である。」*何が「○△□」かを求め、さらなる調査・考察続行中
(鶴岡命題)
※2部の発表はYouTubeの▼こちらのチャンネルからご覧になれます。

H26年度海外日本語教育第1回研究会

  

開催概要

・日時:2014年 6月14日(土) 13:3016:20

・場所:エルアージュ(L-AGE)小石川 2F 集会室

    文京区小石川1-17-1 クイーンズ伊勢丹上

 

1部 【入門講座】 13:30~14:50
    「海外日本語教育経験を研究に」②(全3回もしくは4回の予定)
     発表:吉田一彦 高嶋幸太 鶴岡聖未
 
発表要旨:
はじめに論証法の問題を整理します。
そして、前回最終命題となった以下の2つを基に論を深めていきます。
 
「海外の初級段階において効率の良い教室活動をするためには、母語話者日本語教師は赴任国の日本語学習者にとって身近な事物を知っている必要がある」(高嶋命題)
「実利を求めない日本語学習は、実利につながる日本語学習に劣らない意義がある」(鶴岡命題)
  
2部 【実践報告】ヨルダン 15:00~16:20 ※変更いたしました。
    「ヨルダンにおける日本語教育の現状と課題」
     発表:中山裕子 タイムール・ハムドーク
        (ヨルダンから中継発表予定)
     司会:小林基起
 
発表要旨:
 日本語教育の実利的なニーズや需要がないヨルダンにおける日本語教育の現場を紹介します。
 ヨルダンでは1993年にJICAボランティアによる日本語コースが国立ヨルダン大学内で開始されました。それから20年以上が経ちましたが、日系企業も増えず、日本人観光客も多くはなく、日本語をビジネスとして使える場所はほぼありません。しかし、アニメマンガ人気に牽引されて日本語学習者はある程度の人数がいます。
このような状況の中で日本語を教えるメリットとは何か。そして今後何を目指して「発展」させていけばいいのか。
 課題と問題点をふまえてヨルダンの現状をお話しします。

発表時使用スライド(1部【入門講座】)

入門講座2(発表使用版).pptx
Microsoft Power Point プレゼンテーション 1.9 MB

参考文献リスト(1部【入門講座】高嶋)

takashima.pdf
PDFファイル 254.9 KB

※1部の発表はYouTubeの▼こちらのチャンネル(前半)(後半)からご覧になれます。

発表スライド(2部【実践報告】)

https://www.youtube.com/watch?v=-CDlpjdMXXQ

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